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デンタルオフィス心です。

食事をしているときやあくびをしたときに「カクッ」と音が鳴ったり、あごに痛みやだるさを感じたりした経験はありませんか？これらの症状は「顎関節症（がくかんせつしょう）」と呼ばれる病気の可能性があります。顎関節症は、あごの関節や筋肉に負担がかかることで起こり、近年はストレス社会や生活習慣の影響から増加していると言われています。

今回は、顎関節症の原因や症状、治療法、そして日常生活での予防について、患者様向けにわかりやすく解説します。

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顎関節症とは？

顎関節症とは、耳の前にある「あごの関節（顎関節）」やその周囲の筋肉に異常が起こり、痛みや動かしにくさなどの不調をきたす病気です。顎関節は、口を開けたり閉じたり、左右に動かしたりするための大切な関節で、食事や会話に欠かせません。

顎関節症は特に20〜40代の女性に多くみられますが、男女問わず誰にでも起こりうる病気です。軽症で自然に治まることもあれば、生活に支障をきたすほど重くなることもあります。

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顎関節症の主な症状

顎関節症には、いくつか代表的な症状があります。
   1.    あごの関節や周囲の痛み
　食事のときやあくびをしたときに耳の前あたりが痛む。
   2.    口が大きく開かない（開口障害）
　指が2本分くらいしか入らないほど、口を大きく開けられなくなる。
   3.    カクカク、ジャリジャリといった音が鳴る（関節雑音）
　あごを動かすときに音が鳴る。痛みを伴う場合と、音だけが出る場合がある。
   4.    あごが疲れる、だるい
　長時間の会話や食事であごの筋肉が疲れやすい。

これらの症状が複数組み合わさって現れることが多く、「あごの不快感」が日常生活に影響を与えることもあります。

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顎関節症の原因

顎関節症は、ひとつの原因で起こるのではなく、さまざまな要因が重なり合って発症します。

1. 歯ぎしり・食いしばり

無意識に強い力で歯を噛みしめる習慣は、顎関節に大きな負担をかけます。

2. 噛み合わせの不調

歯の位置やかみ合わせのバランスが悪いと、関節や筋肉に偏った力がかかります。

3. ストレス

精神的な緊張があると、無意識に歯を食いしばったり、筋肉がこわばったりして顎関節症を悪化させます。

4. 生活習慣

片側ばかりで食べ物を噛む、頬杖をつく、うつ伏せで寝るなどの癖も顎関節に負担を与えます。

5. 外傷や手術の影響

交通事故やスポーツによるあごのケガ、歯科治療などがきっかけで症状が出ることもあります。

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顎関節症と他の病気の違い

顎関節症の痛みは、耳や頭の痛みと間違えやすいのが特徴です。耳のすぐ前にある関節が痛むため、耳の病気と勘違いされることもあります。また、頭痛や肩こりと同時に出ることもあり、「あごの不調」とは気づきにくい場合もあります。

「口を開けると痛い」「カクカク音がする」といった症状があれば、まず歯科医院や口腔外科で相談することが大切です。

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顎関節症の治療法

顎関節症は、ほとんどの場合「保存的治療」と呼ばれる手術を伴わない方法で改善します。代表的な治療法を紹介します。
   1.    生活習慣の改善
　頬杖や片噛みをやめ、リラックスした姿勢を意識します。
   2.    マウスピース（スプリント）療法
　就寝中にマウスピースを装着し、歯ぎしりや食いしばりから顎関節を守ります。
   3.    理学療法（リハビリ）
　あごの筋肉をほぐすマッサージやストレッチ、温湿布などで症状を和らげます。
   4.    薬物療法
　痛みが強いときは消炎鎮痛薬が処方されることもあります。
   5.    かみ合わせの調整
　歯の高さを微調整したり、補綴治療（詰め物・かぶせ物）でバランスを整えることがあります。

多くの場合、数週間から数か月で症状が改善しますが、重度のケースでは外科的治療が検討されることもあります。

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自宅でできるセルフケア

日常生活での工夫によって、顎関節症の予防や改善が期待できます。
   •    やわらかい食べ物を選ぶ：硬い食べ物を避け、関節への負担を減らす。
   •    大きなあくびを控える：無理に大きく口を開けず、手で支えると負担が軽減される。
   •    リラックスを心がける：深呼吸やストレッチで筋肉の緊張をほぐす。
   •    正しい姿勢を意識する：猫背や前かがみの姿勢はあごに負担をかけやすい。
   •    「歯を離す習慣」をつける：上下の歯は普段は接触していないのが正常です。気づいたら「歯を離す」ことを意識しましょう。

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まとめ

顎関節症は「命に関わる病気ではない」と思われがちですが、食事や会話など日常生活に大きな支障をきたすことがあります。放置すると慢性化し、頭痛や肩こりなど全身の不調につながることもあるため注意が必要です。

大切なのは、早めに気づき、生活習慣を見直し、必要に応じて歯科医院を受診することです。顎関節症は正しい知識とケアで改善できる病気です。あごの違和感や痛みを感じたら、我慢せずに専門家に相談してみましょう。

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